夢への誘い

愛媛県在住。学校の先生。自由に楽しく、豊かに生きていく。そして、幸せになることが、私の生きる意味です。そんなことを語りたいだけ。

御五神島無人島体験事業に参加しました!

    御五神島無人島体験事業に初めて参加させていただきました。キャンプが趣味でナイフや火熾し・調理などは自信がありましたが、島で6泊という長期間のキャンプは経験がなく、不安もありました。また、6班のリーダーとして子どもたちとどのように関わるべきか悩みました。せっかく参加したのだから、子どもたち自身が成長を実感できる体験をさせてあげたいという思いがありました。しかし、この事業は楽しく充実した快適なキャンプを提供するものではないという考えもあったので、どこまで手助けや助言をするべきかという迷いがありました。最も気を付けたことは、健康管理と怪我の防止です。このことについては、厳しく注意をするようにしました。

    子どもたちとの出会いの日、みんなが緊張した様子で集まりました。子どもたちは、ロープワークや班活動を経て、次第に打ち解けていきました。島での生活が始まり、最初はなるべく丁寧に教え、必要であれば手本を見せるように関わりました。天気が良く朝から気温が上がり、いきなり水分不足の心配が出てきました。そのような中であっても、子どもたちは元気で楽しそうに活動していました。

    しかし、島での生活が続くと疲れもたまり、衝突が増えてきました。人任せにする者、進んで行動できない者、やりたいことがあるのに迷って結局何もしない者。誰にもあるそんな心の弱さが見え始め、言い合いをする子や限界に近い様子の子が現われ始めました。お互いに遠慮せず、言いたいことを言える関係になったことや、疲れが溜まっている子の分まで頑張ろうとする姿に成長を感じました。入島3日目の夜、満天の星空の下に寝転んで、それぞれの思いを語らいました。それからの子どもたちは一皮剥けた様子で、それぞれの役割を考え協力して、自分たちだけの力で何でもできるようになりました。私の助けもほとんど必要無くなり、ちょっぴり寂しかったことは秘密です。

    私が良かったなと思うことが2つあります。1つ目は教員として、班の全員が大きな怪我無く終えたことです。2つ目は個人として、きっと誰よりも無人島を楽しめたということです。息を飲むような島の自然の美しさや、キャンピングに没頭できる充実した日々は最高でした。この事業に参加してみて、子どもたちを成長させようという考えは必要無かったということに気が付きました。お世辞にも美味しいとは言えない昼食になってしまったとき、誰一人文句を言わず、全員が残さず食べきった姿を見て、この子たちなら大丈夫だと確信しました。自然に助け合うことができるようになっていく姿に、子どもの力の素晴らしさを感じました。このような経験ができる機会をいただき、本当にありがとうございました。妻子の許しを得て、また参加したいです。